2003年全日本インカレby ヌレギヌさん(掲示板より抜粋)

・7月5日(2日目) 横浜国際競技場

なんとか午前中に仕事をすませ2時くらいから観戦してきました。最終種目・10種1500
が7時スタート、けっこう満喫してきました。

●女子100m決勝(+0.7)
優勝 林由佳(中大)    11"92 
優勝 高橋香縫(福島大) 11"92 両者優勝
3位 黒澤(筑波大)     12"04

まず高橋選手がフライング。2度目のスタートは黒澤選手が少しリード。すぐ高橋選手が
スルスルとリードを奪い後半へ。このまま何とか押し切るかと思われましたが内側に林
選手がいました。実は私が理解できてなかっただけで最初から2人は接戦だったのだろ
うと思います。林選手やや有利でゴール。場内放送も林選手の優勝を告げていました
(まあこれはフライングですけど)。リプレイを見ますと直感通り林選手有利にみえます。
残り5mでもほんの少し出ているようですし、ゴール直後の流す勢いも林選手。ところが
ですね、目を凝らして必死によーく見ると、脚は間違いなく林さんが先なのでしょうが、
言葉はよくないですが、胸ならば比較的パワー型の高橋さんがいい感じにも見えてし
まうのです。そんな中、思ったより早く同着=両者優勝の放送があったのでした。

●女子400mリレー

筑波大(黒澤・湯野・植竹・高山)
中大(五明・林・花島・西澤)
福島大(長島・高橋・栗本・木田)

筑波大は関東インカレと同じ配置、前半で一気に行きたいのでしょうか。中大が予選と
同じでエース林選手を2走にもってきています。湯野さんを意識しているのか、それとも
私の考えすぎか。福島大は400ランナーの木田さんが4走。配置もいじってきました。さ
すが川本先生となるか。

さあスタート。
1走は五分五分くらいでしょうか。筑波は黒澤さんでリードしたいところでしょうが、そう
はいきませんでした。強豪3人がぶつかる2走ですが、私には中大・林選手がほんのわ
ずかリードしたように見えましたが実際にどうなのか自信無し。中大と筑波の比較では
筑波が少し遅れたように思いますが・・・。3走。曲線走路のためか中大・福島大、どっ
ちがいいのか判断つかず。ところが4走に渡るところで明らかに福島大リードがわかる。
かなり意外な感じ。そういえば中大は2走から3走へのバトンはうまくいかなかった印象
が・・・、こればリプレイがないのであくまでもはんの一瞬の私の感覚ですが・・・。
4走の福島大・木田選手、短い距離でも走り始めれば速いです。中盤西澤さんがやや
詰めてくる体勢でしたが、最後まで脚色はしっかりしていました。激戦でしたが私は、
福島大快勝と表現したいです。

優勝 福島大  45"27(単独チームの学生新)
2位 中央大  45"65
3位 筑波大  46"00

・西村選手

女子800mでB標準(2分1秒30)を突破すれば世界選手権の代表になれる西村美樹
選手(東京学芸大)、予選に登場しましたがいつもと全く違って400をかなりゆったり
入り、2分8秒54でした。でもよーく考えたら、2時間後にマイルリレーの予選があった
のでした。女子のマイルは32校がエントリーし。4組・1着+4。ペースの遅い組に入っ
て取りこぼしたらおしまいですので、力は残したのでしょう。勿論東学大は決勝に残り
ました。

・女子マイルリレー 予選通過校(順不同)
筑波大・順大・東京学芸大・東女体大・福島大・中大・日女体大・立命大
※この種目に限って私の贔屓の青山学院大はプラス4の5番目で落選でした。

・佐藤光浩選手

世界選手権代表(400m)の佐藤選手、初日の400m予選で45秒台を出しながら決勝
を棄権しましたが、マイルリレーの2走に出てきました。やはり昨日の棄権は単に1日
に2本走るのを嫌っただけなのでしょう。3組/2着+2のマイルリレー第2組に登場の
仙台大、3走まで先頭を守っていましたが、4走で関東勢(法大・筑波大)に抜かれて
しまいました。そして、第3組が関東4校の競り合いで、タイムで上まわれてしまい、
残念ながら+2の3番目で落選となりましたが、見事な健闘でした。

・男子マイルリレー 予選通過校(順不同)
京都産業大・関西学院大・法大・筑波大・東海大・日体大・早大・日大

●女子10000m

優勝 池田恵美(立命大)32分23秒23 大会新
2位 堀岡智子(大体大)32分32秒75 大会新
3位 重田円香(京産大)33分32秒75

スタート後池田選手はわが道を行くとばかり先頭でレースを作っていきます。タテ1列
の隊列はすぐに決まり、池田・藤永(筑波=4着)・平田(日体=8着)・堀岡・大澤(城
西=6着)・西垣(立命=5着)・重田・福田(立命)・川口(名城=7着)。池田さんのペ
ースでは平田さんは苦しいかなあ、と思っていると2000?過ぎに早くも平田さんは下
がってしまいます。この時堀岡さんは前を追わなかったので、あっと言う間に前の2人
と離れてしまい、池田・藤永のマッチレースの状況になります。4000?手前くらい、藤
永さんは苦しそうです。しばらく我慢していましたが、放れ始めたら下がるのは割と早
かったです。その後のグループもすでにバラバラぎみでしたが、ちょうどこの辺で堀岡
さんが重田さんを離して単独3番手となり藤永さんを追う体勢でしたが、知らないうちに
5000手前では藤永さんの前にいました。単独2番手に上がった堀岡さん、池田さんと
の差は最大で15秒程度あったと思いますが、6000付近から関係者しか気がつかない
感じで、じわーりじわーり、目立たないように詰めて来ました。8800付近では6秒差程
度まで詰まりましたが、ここで池田選手は気がついたのかスピードアップ、差を一気に
戻しにかかったのでした。普通に全体を見ていたら池田選手楽勝にしか見えなかった
でしょうが、堀岡選手の巻き返しに気づいて、なかなか面白かったです。

●女子混成7種

前日の前半4種目時点の順位は笠原(同大)、松藤(佐賀大)、横田(日体)の順で関
東チャンピオンの平河(東京学芸大)さんは6位とまさかの出遅れ。本命。松藤さんは
まずまず順調でしょうか。関東4位で1年生の横田さん、6種目めのやり投が得意で7
種目めの800mが苦手のちょっとおもしろい好選手です。午前中の5種目め(走幅跳)
の経過は何も知らないでやり投を見ていると、さすが期待の横田さん、47mを超えて
高得点。松藤さん(基本的に走高跳が得意です)ここは苦手なのか33m程度の記録
のようです。

6種目終了順位
横田 4309点
松藤 4211点
大西(鹿屋体大) 4140点
平河 4100点
なんと横田さんがトップに立っていました。でも優勝はきっと松藤さんでしょうが・・・。
横田さんと平河さんの差は209点。普通は逆転不可能なのでしょうが2人の走力を・
・・・考えても私800mの点数表はもっていないのですが・・・。

最終種目 800m
松藤 2分20秒台 優勝確定
平河 2分21秒台 これは実力どおりでしょう。
横田 2分38秒台 大健闘だと思います。1周目最後尾から3人拾いました。

最終結果
優勝 松藤未央(佐賀大)5020点
2位 横田美帆(日体大)4901点
3位 平河香(東京学芸大)4897点
4位 大西歩(鹿屋体大)4744点
横田さんと平河さんの差はたったの4点でした。(4点とは走高跳で1cm、200mでコ
ンマ05程度、砲丸投で6cm程度の僅差です。)

尚、笠原選手はやり投の時いなかったと思いますので、棄権なのでしょう。

・7月6日(3日目)

●女子5000m
優勝 田中真知(名城大)15分48秒53
2位 池田恵美(立命大)15分55秒93
3位 飯島希望(佛教大)16分03秒66
4位 重田円香(京産大)16分10秒56
5位 平田裕美(日体大)16分18秒22
6位 藤永佳子(筑波大)16分20秒44
7位 熊谷美由紀(筑波大)16分20秒53
8位 西川深雪(名城大)16分21秒30

スタート後、今日は池田さんゆっくり出ていきまして、藤永さんがペースを作ります。
池田さんは結局藤永さんの外まで上がってきて2番手。すぐ後ろに田中さんと岩村
聖華さん(城西大)。昨日と違い完全に集団で推移します。1400mくらいで田中さん
が仕掛け、すぐ岩村さんがついて大集団が千切れようとしています。結局、岩村さん
は下がり、5人のタテ1列の集団となります(田中・池田・藤永・平田・飯島)。2400m
を過ぎると田中さんが更にスピードアップしたのか2人と3人に割れていきます(前2人
は田中さん・池田さん)。3200?mで今度は池田さんが前に出て田中さんがうしろ。
3800mで田中さんが前に出て勝負に出たか?。その後方は飯島さん・平田さん・藤
永さんとバラバラになっていましたが、今日も後半になって重田さんが前を追ってき
て、いつのまにか4番手に上がっています。4200m、池田さんが苦しそうに見える。
しばらく我慢していたが、4400mで明らかに差がつく。勝負あり。すぐに大差になっ
ていき田中さん見事優勝。池田さんはさすがに昨日10000mを走っているだけにき
つかったのでしょう。

●女子5000m競歩

優勝 三村芙実(立命大)21分34秒30 学生新
2位 小西祥子(筑波大)21分49秒62 学生新
3位 大浦洋子(国士大)22分29秒49

私は勿論三村さんのレースを見るのは初めてでした。はやいはやい、とは聞いてい
ましたが、スタートの瞬間から思い切り飛び出して行きぶっちぎりの形でした。今日
ばかりは小西さんが霞んでしまいました。2番手争いは大浦さん・小西さんの争いで
したが、3000?m過ぎに小西さんがスパート。この時点で三村さんとの差は20秒。
大浦さんはどんどん遅れていきますが、三村さんと小西さんとの差は18秒から20秒
で動かず。日本記録(プログラムによれば三森由佳さんの21分32秒05)をも狙えそ
うと見ていましたが、わずかに及びませんでした。小西さんもタイムは速く見事だっ
たと思います。残念なのは、男子の競歩は思いのほか盛り上がるのですが、女子
はどのくらいの観客が真剣に見ていたのか・・・。

●女子400mハードル

午前中の予選では久保倉選手(福島大)・湯野選手(筑波大)とも無理せず走って
当然の組TOP通過。私が密かに期待している石野選手(順大)は明らかに飛越が
うまくいかず安楽選手(東京学芸大)に負けて組2位通過。

決勝結果
優勝 湯野真由美(筑波大)58秒10
2位 久保倉里美(福島大)58秒16
3位 石野智恵子(順大)59秒34
4位 安楽桂子(東学大)60秒94

湯野さんはスタートから例によって思い切りぶっ飛ばして行き久保倉さんに対しリー
ドを奪います。本当は石野さんに湯野さん以上にぶっ飛ばしてほしかったのですが
(実は石野さんの攻撃的な走りが好きなのです)、予選で失敗しているために慎重
に入ったのでしょう。久保倉さん同様完全に遅れています。3コーナーの入口ではセ
ーフティとも思えるほどの湯野さんのリードですが、ここから久保倉さんが追い上げ
てきて、4コーナーではもう予断を許さない状況です。また石野さんも意外といい感
じで3番手で出て来ました。直線、久保倉さん怒涛の追い上げ。湯野さんがどこか
(精神面も含めて)ちょっとでも崩れていたら逆転の状況でしたが、最終障害後も見
事に踏ん張り、ほんのわずかの差で粘り切りました。

●女子走高跳

優勝 武田頌子(大阪教育大)1m76
2位 米津毎(東学大)1m73
2位 藤沢潔香(筑波大)1m73 2位が2人
4位 福山茜(甲南大)1m73
5位 渡辺祐子(中京大)1m70
6位 三ツ井咲(大阪教育大)1m70
7位 児玉里穂(大阪国際大)1m70
8位 栗原美加(千葉商科大)1m65

試技順--1m60--1m65--1m70--1m73--1m76
栗原-----x○----x○---xxx
三ツ井---○-----○----x○---xxx
児玉-----x○----○----x○---xxx
米津-----○-----○----xx○--○----xxx
福山-----○-----x○---○----x○---xxx
武田-----○-----○----x○---x○---xx○
渡辺-----○-----○----○----xxx
藤沢-----○-----xx○--○----○----xxx
※この表が正しいとしてなぜ福山選手が4位なのか私には知識が足りないのでわ
かりません。

大混戦でした。
藤沢選手は1m65でまさかのピンチでしたが笑顔を見せながら切り抜けました。
米津選手は1m70のピンチの時は自信なさそうでしたが見事クリアしました。
米津選手は流れるようなきれいなフォームをしています。
福山選手もやや硬い?ながらもきれいな&安定したフォームです。
藤沢さんは重力に逆らって重いからだを上げるようなフォームみ見えてしまいます。
でもバシっと上がります。
武田さんは3人に比べれば決してきれいとは言えないフォームですが(すみません、
私には本来こんなこと言う権利なんてありません)、理屈抜きで上がればOKという
感じですべてがそろえば、いやインパクトの瞬間は上がります。優勝を決めた1m76
の跳躍はそんな感じでバッチリ飛び越しました。米津さんや福山さんはとても安定し
ているのですが、逆にホームランはないのかもしれません。

●女子800m

優勝 西村美樹(東京学芸大)2分4秒62
2位 桑城奈苗(筑波大)2分7秒84
3位 坂水千恵(福島大)2分9秒23

400mの入りは約60秒。桑城・坂水両選手がぎりぎりついていける状況。これでは
2分7秒くらいかなと思っていましたら400を過ぎてから一気に引き離しきかかり、最
後の直線もしっかり走り切り、4分台が出ました。B標準へ向けて時間は少ないです
が可能性は充分あると思います。

●女子走幅跳

優勝 桝見咲智子(福岡大)6m17 +0.7
2位 馬場貴子(福岡大)  6m14 +1.2
3位 駒沢亜希子(東女体大)6m13 +0.5
※吉田文代(中大)さんは6位。少し脚を引きずって競技をしていました。

桝見さんの跳躍を生で見るのは初めてだったのですが、ともかく滞空時間の長い
跳びをしますね。もっともっと大きく育ってほしいと思います。後輩に惜しくも敗れた
馬場さんはかなり悔しがっていました。駒沢さんは幅跳びが得意な7種の選手と
認識していましたが、それは間違いで幅一本でも十分な選手でした。からだに似
合わぬ迫力ある助走から一気に遠くへ持っていく感じの跳躍でした。